お客さん

「壁がタイル張りで、高級感のある食器棚が付いてて、広い厨房があって、レトロで大人な雰囲気のバーがやりたいんですけど。」

わたくし

（要望が具体的なのはいいけど、二丁目にそんな店無いに決まってるじゃん。）

「そんなお店、二丁目にはありませ・・・」

「いや、あります！」

というわけで、仲通りから脇道に入ってすぐのこちらの建物へ。

建物の真ん中から入り、階段を３階まで上がりましょう。いつの間にか３階？と思うくらい、比較的楽なタイプの階段です。

重厚な木製の扉が現れました。

では、お店の中へどうぞ。

壁全面に貼られたタイルは一部が窓のように抜かれ、まるで昭和の”いいビル”の外壁のよう。

どの角度から写真を撮っても絵になるのは、細部にまでこだわって作られている証拠です。

そして、なんといってもこの高級感溢れる食器棚。ここに入れるのは、やっぱり鏡月ではなく茶色いお酒がいいですね。

「確かに、壁のタイルと食器棚は希望通りでしたけど、さすがに広い厨房は無いですよね～。」

「９席程の小さなバーですからね、さすがに広い厨房まではありませ・・・」

「いや、あります！」

食器棚の左側が厨房の入口になっていて、

「ひろっ！」

ガス台とレンジフード付きの換気扇もあります。

そして、さらに特徴がありまして、

食器棚のガラス扉の奥をガラガラっと、

こんな感じで開きます。お客様の飲み終わったコップや食べ終わったお皿を、ここから爽やかにササッと。まっ、実際はグラスでいっぱいになり使わないかもしれませんが。

最後に、トイレは掃除のしやすいタイル貼り。レトロな黄緑のタイルと、床と手洗いの茶系がマッチしていてオシャレです。

こちらの物件、40年以上前に、当時借りられた方が「新宿一きれいなお店をやろう。」と思って作ったのだそうです。内装にお金をかけ、高級志向のお客さんで大繁盛、そのお店がメインで出していたお酒はマッカラン。私もウイスキーのことは全然知らないのですが、もう３０半ばだし、ワッカランとは言えません・・・そろそろウイスキーを覚えて大人のふりをしたい年頃です。

茶色いお酒をちびちびやりながら、こだわりのお通しを味わう、そんなレトロで大人な雰囲気のバーをやりたいという方、お問い合わせをお待ちしております。

※会話はもちろんフィクションです。

本物件は成約済みとなりました。
多数のお問い合わせをいただき、誠に有難うございました。